👀 まず全体像をつかむならざっくり版 このページは開発者・システム管理者向けに、専門用語を含む詳しい内容を載せています。

1. 基本情報

  • 英語名    : Decision Review Pipeline(DRP
  • 状態     : Production
  • 本番     : drp.bizlp.dev(要認証)
  • コード    : drp/
  • 基盤決定   : ADR-0019
  • 変更履歴   : このページ

2. エレベーターピッチ

  • これは何?  : 「意思決定 審査パイプライン」の説明書。会社の大きな決めごとを、AI が審査する仕組みです。
  • だれのため? : 決めごとを提案したい人すべて。
  • なにが起きる?: 提案を出す → AI が見落としや過去の決定との食い違いを点検・採点 → 合格した提案だけが「決定の下書き」と変更依頼に自動でまとまる。
  • 譲れない一線 : 最後に承認するのは人間だけ。AI は審査員で、決める責任は人が持ちます。
  • だから    : 誰かをつかまえて相談できなくても、安心して提案を出せます。

3. パイプライン全体の流れ

初めて読む人はまずこの 1 本の流れを掴めば十分です。起案者がフォームに「こうしたい」という判断を書いて送ると、以下が順に走ります。

  1. 人に見てもらった方がいい話か判定(Gate 0)— typo や軽微な変更ならここで終了。レビューしたい話なら、審査の丁寧さ(Light / Standard / Critical)を決める。
  2. 問題空間の切り分け点検(② 受付プリゲート / ADR-0142)— 起案が「独立した複数の決定を 1 つに詰め込んでいないか」「やり切っても問題が再発しないか(対症療法で終わっていないか)」「スコープ外へ送った論点に行き先(既存 ADR か、期限つきの起票)があるか」を AI が点検する。詰め込みや行き先漏れがあれば差戻し(起案者が分けて出し直す)。判定理由は起案文からの引用つきで返る。本文生成より前に置くので、無駄な生成を走らせずに早く差し戻せる。2026-06-15 から本番稼働中。
  3. 盲点の指摘(Gate 1)— 起案者が見落としている論点を AI が洗い出す。ここでは止めない(指摘は後で PR に付く)。
  4. ADR 本文を自動生成 — テンプレートに沿って判断記録のドラフトを作る。
  5. 採点(Gate 4)— 50 点満点で品質を採点。閾値未満なら差戻し(起案者が AI と壁打ちして自分で練り直す)。
  6. 盲点 × 採点の整合検証Cross-Validation)— 見つかった盲点が採点の前提を崩していないか確認。崩していれば差戻し。なお、盲点を具体的に打ち消す補強策なら、起案者が書いた生の文章に無くても正当な根拠として認める(ADR-0150)。盲点と無関係な水増しだけは引き続き弾く。
  7. 過去決定との矛盾チェック(Gate 2)— 既存 ADR と矛盾すれば差戻し。
  8. 3 社 AI による多角レビュー(Gate 3)— Gemini / Claude / GPT で複眼チェック。止めない(指摘を PR に追記)。
  9. 採番して GitHub に PR 作成(Status: Proposed)— 最終承認(Accepted)を出せるのは代表取締役だけ。加えて、PR 本文には「Pipeline 補強一覧」が付く。これは AI が起案者の生の文章の外で足した補強策の一覧で、承認者がすべての項目をチェックするまでマージできない(自動チェックがブロックする)。AI が足した補強を承認するかどうかの判断を、最後の PR レビューに集約したもの。

つまり AI は「審査員」であって「決裁者」ではない。止めるゲートは 0 / 受付プリゲート / 4 / Cross-Validation / 2 の 5 つで、1 と 3 は助言のみ。「Pipeline 補強一覧」のチェックは新しい AI ゲートではなく、人間が行う最後の PR レビューの一部。詳しい時系列・状態遷移は後述の §アーキテクチャ の図を参照。


4. ドキュメントの歩き方

このページは案内役です。詳しい内容は、種類ごとの専門ページにあります。

はじめての方は、上から順にどうぞ。

  1. 用語集 — 言葉の意味
  2. 変更の影響範囲 — どこまで直せばいいかの見分け方
  3. 文書の地図 — どこに何があるか

開発する方は、こちらも:

  1. Git ワークフロー・デプロイ運用 — ブランチ運用と push 手順
  2. テスト計画 / テスト設計 — 何を・いつ検証するか
  3. API 仕様 (EDD-001) — HTTP API の契約
  4. 内部実装マップ — コード構成・ファイル配置

※ 詳しい内容は専門ページへ少しずつ移行中です(経緯: ADR-0117)。


5. 目的・ビジネス要求(BR)

会社の大事な決めごとは「ADR」という記録に残します。 その記録を出すときは、必ずこのパイプラインの審査を通します。 通らないと先へ進めない、いわば**「関所」**です。

なぜ必要か。理由は BR-001〜005 の 5 つです。

  • 属人化をなくす — 特定の人に聞かないと決められない状態を防ぐ
  • 記録を残す — 後から「なぜそう決めたか」を監査できる
  • 機械レビューを担保する — AI が見落とし・矛盾を必ずチェックする
  • 最終決定は人間が持つ — 承認するのは代表取締役だけ
  • 迷ったら安全側に倒す — デフォルトで慎重な挙動にする

詳しい説明は ビジネス要求定義書 にあります。


6. ゆずれない原則

いちばんの原則は 「AI は決めない。人が決める」 です。会社の大事な決めごとを AI で審査するうえで守る 5 つの構え。

  1. 人が決める > AI に任せる — 最終判断は人が下す。AI は下調べと点検の助手。
  2. 大事な決定を見落とさない > 早く片付ける — 記録すべき起案を取りこぼさない。手間より確実さ。
  3. 迷ったら立ち止まる > とりあえず進める — 危険・不明なときは止めるのがデフォルト。
  4. いつ出しても同じ審査 > その時々で変わる審査 — 同じ提案には同じ視点・同じ指摘を返す。
  5. 本人が考え抜く > AI に書かせる — 基準に届かない提案は本人が練り直す。

各原則の「なぜ」、採点の閾値や承認権限などの運用ルールは ビジネス要求定義書 §4 にあります。


7. ゲート別システム要件(SR)

「どのゲートが何を見て、起案を止めるのか/助言だけか」のゲート早見表と要件詳細(SR-001〜011)の詳しい説明は システム要件定義書(ゲート別) にまとめてある。


8. アーキテクチャ


9. 配置ファイル

コードファイル・プロンプト設計ドキュメント・移行記録のファイルマップの詳しい説明は ファイルマニフェスト にまとめてある(経緯: ADR-0117)。


10. フェーズ計画・実装完了記録

各 Phase の実装内容・完了日・PR 番号の詳しい説明は 実装履歴 にまとめてある(経緯: ADR-0117)。


11. 本番運用情報

エンドポイント・認証・Secrets・フィーチャーフラグ・ロールバック手順の詳しい説明は 起案者向け運用ガイド §7 以降 にまとめてある(経緯: ADR-0117)。


12. 設計根拠(Theoretical Foundation)

本パイプライン設計の grounding 論文・フレームワーク一覧の詳しい説明は 設計根拠 にまとめてある(経緯: ADR-0117)。


13. 関連ドキュメント

  • ADR-0019 (本パイプラインの基盤決定 / 撤退条件): docs/adr/0019-drp-migration.md
  • ADR-0050 (Synthesis 標準テンプレート、案 C ハイブリッド): docs/adr/0050-synthesis-standard-template.md (Pipeline 自己審査 47/50 Accepted)
  • 移行対応表 (Dify N1〜N13 → LangGraph node マッピング): langgraph_migration/migration_overview.md
  • 実装チェックリスト (Steps 1〜8): langgraph_migration/main_workspace_checklist.md
  • adr-kit 棲み分けポリシー: ../adr_skill_setup/langgraph-adrkit-boundary.md
  • 起案者向け運用ガイド (LangGraph 版・現運用): ../../05_how-to/operator_guide_langgraph.md
  • 起案者向け運用ガイド (Dify Phase Retired): ../../05_how-to/operator_guide.md
  • KV 投入プロンプト (新規 ADR 起案): RQ-051_kv_submission_prompt.md (Standard Mode 例)
  • Retroactive Validation 実例 (既存 ADR の事後検証): ADR-0050_retroactive_validation_prompt.md + ADR-0050_gate4_validation_report.md
  • テストケース集: test_cases.md / 自動実行: drp/test-tc.mjs
  • ADR-0066 (非同期 Queues + DO): docs/adr/0066-decision-pipeline-async-queues-do-architecture.md
  • ADR-0064 (CI trigger): docs/adr/0064-extend-decision-pipeline-trigger-from-web-ui-to-ci.md
  • ADR-0066 実装プロンプト: ADR-0066_implementation_prompt.md
  • ADR-0142 (② 受付プリゲート / 問題空間切り分け = 起案の「塊の混在・対症療法・行き先のない前提」を審査前に検出して差し戻す。triage 直後・Gate 1 の前に本番稼働 2026-06-15): docs/adr/0142-problem-space-split-pregate-at-reception.md
  • ADR-0071 (Gate 1 盲点検出エンジン): docs/adr/0071-redefine-socratic-node-as-blind-spot-detection-engine.md
  • ADR-0076 (Cross-Validation ゲート / 盲点×Must 軸): docs/adr/0076-new-blind-spot-must-cross-validation-gate-post-gate-4.md
  • ADR-0109 (Cross-Validation 過剰審査 systemic fix Part1-4 / bounded rounds + HITL 残余リスク受理。ADR-0076 を supersede/extend): docs/adr/0109-crossvalidation-過剰審査ループの-systemic-fix-part14-bounded-rounds-.md
  • 過去の ADR 置き場: docs/adr/
  • 失敗パターン集: ../failure_patterns.md